あのサプライズプレゼントを作った人物

 12月1日(日)、今日はブルーノというクラリスの友達が家にやって来る予定だ。ブルーノは、先日クラリスが私にくれたサプライズプレゼントを作ってくれた人物だ。(「給料問題 (part 1) と日本の文房具とクラリスからのサプライズ」参照)

 ブルーノの作品については以前から知っていた。このブルーノの作品に魅せられた私は、とある日本の知人にもお土産として渡したくて、クラリスに頼んでもらったのだ。そこにクラリスも、私へのサプライズとして彼に依頼していたのだ。つまり、彼は私のために2つ作ってくれたことになる。
 クラリスからもらったものも本当に気に入ったが、知人への贈り物の分も本当に素敵なものに仕上げてもらったので、彼とぜひ会ってみたいと私が言って、クラリスが彼に来てもらうよう頼んだのだ。
 夕方頃、少し道に迷ったようだが彼は無事に到着した。まだ大学生とのことだが、私のように外国人を顧客にもしたいと考えているようなので、英語を勉強しているようだ。クラリスが通訳しなくても、彼とは十分に英語でコミュニケーションが取れた。
 彼に、他にはどんなものを作っているのかを聞いてみたところ、アクセサリーや写真立て、小物入れなども作ることが出来るそうだ。顧客からもらったデザインを送ってもらって、それ通りに作ることがポリシーだという。
 実は、今回私が知人用に依頼した作品の方には、日本語と英語で文字を入れてもらうよう頼んでいた。日本語の方は、とにかく難航したらしく、クラリスに何度も電話で、『日本語が難しすぎる。出来る自信がない。』と言っていたそうだが、クラリスはバッサリと、『依頼通りにやってくれ。』と指示していたそうだ。その甲斐あってか、日本語の方には問題は無かったのだが、英語の単語に1つスペルミスを発見してしまった。私としては、別にこれも1つの面白さとして良いと思ったし、わざわざ直さなくてもと思ったのだが、クラリスが断固反対した。ベナン人は英語が出来ないと思われるのは嫌だと言って。今日、彼をここに呼んだのは、彼にその場で直してもらって、私たちの目でしっかり確認をし、パーフェクトに仕上げてもらいたかったのだそうだ。
 ということで、来て早々彼には直してもらうことになった。直してもらって、我々の目で見て何も間違いがないと分かると、クラリスは満足して奥に引っ込んで、ひたすら誰かと爆笑しながら電話をしていた。
 途中、クラリスは居間に置いてあったリンゴを取りに来た。それは、昨日私が貧血を起こしたときにクラリスが買ってきてくれたものだ。もちろんクラリスが食べることに問題はないのだが、
 
    "You bought it for me!"
 
と冗談で言ったところ、どうやら急に食べたくなったらしい。そして、クラリスは私たちのためにもバナナとリンゴとパパイヤを切ってくれた。
 その間、私とブルーノは居間で話をしていた。まだ若いのに、しっかり商売をしているな、と思った。次回は、オール日本語のものを依頼していいか、と少し冗談ぽく言ったところ、少し困った顔をしたが、
 
    "I'll try!"
 
と言っていた。

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ブルーノと。彼が持っているものが、知人に渡すものなので、サプライズにするべく隠しておく。
 最後に、ブルーノはなんと、私たち2人へのプレゼントと言って、ポケットからあるものを取り出した。それは、私たちの名前が入ったブレスレットであった。名前が入っていることも嬉しいが、何よりデザインが素敵である。色も黒と白でシンプルで良いし、さりげなくベナンぽさがある。とても気に入った。彼には何か日本からのお土産を買って帰ってお礼をしようと思う。

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クラリスとお揃いのブレスレット。