ベナンからこんにちは

 10月13日(火)、今日は朝から大仕事がある。何と、クラリスと一緒にとあるオンラインイベントに出るのだ。

 夏に、以前ベナン青年海外協力隊員として任務していた人からベナンのことや CHILDREN EDUC のことを話してくれないかと言われていたのだ。ちょうど、もうすぐベナンに行くから、クラリスと一緒に出たいと申し出たのだ。プロジェクトが7日に終わるので、その後に開催出来るよう設定してもらったのだ。それが今日である。
 最終打ち合わせは日曜日に済ませた。今回のオンラインイベントでは、日本人向けではあるが、オーディエンスの方々は全員英語は理解出来るとのことだし、アフリカからの生登場なんてそうそう出来ることでもないから、メインスピーカーをクラリスにした。私は自分の自己紹介だけ日本語で行い、後はクラリスに任せた。ガッツリとした通訳は必要ないが、少し補足が必要なところなどを適宜日本語で補うだけに留めた。
 日曜日の最終打ち合わせの後、クラリスはしっかり準備をしていたようだ。クラリスにとって、オンラインとはいえ、日本人の前で正式にプレゼンをするのはこれが初めてだ。しかも、ベナンのことを全く知らない方々がオーディエンスだし、私にとっても面識のない方々だ。
 日本時間の夕方5時開始なので、こっちでは朝の9時だ。しっかりベナンのアピールとなるように、2人ともアフリカ服を着て臨むことにした。問題は電波である。幸い、雨は降っていないから大丈夫だろう。
 9時過ぎに、いよいよ始まった。自分たちの自己紹介を済ませ、いよいよクラリスのプレゼンが始まった。基本的なベナンの地理情報や統計情報などの後に、ベナンが抱えている問題点なども述べた。たくさんあるが、時間も限られているので今日は教育問題や女性の権利、水へのアクセスに絞った。この Blog でも度々触れてきた話題である。
 私はベナンの滞在歴が長くなって、これらの問題はすでに目でも見た真実であると分かっているが、普通日本で生まれ育った人には、しかもアフリカに関わったことがない人は、これらが問題と言われてもいまいちピンと来ないと思う。自分もそうだった。
 特に水へのアクセスについては、未だに現実味が湧かない。泥水を飲む子どもの写真を見ると、衝撃的ではあるが、日本ではあり得ない光景だから思考が追いつかないのだ。私自身が信じられない現実ではあるが、なるべくオーディエンスの方にも真実味が湧くように、ベナンではいかに水が貴重で手に入りづらいかを補足説明した。
 他にも、ベナンのビジネス事情についても話した。クラリスが携わりたいと思っていることや、ベナンに必要なビジネスなどだ。私たちは CHILDREN EDUC の財源を確保しなければいけないので、今後この辺りの話し合いも進めていかなければならないのだ。
 オンラインイベントは1時間ほどで無事に終了した。電波の大きなトラブルもなく終えられたことが良かった。今回のベナンでの滞在は、まずは我々の2日間のプロジェクトと、このオンラインイベントが最大の山であった。プロジェクトはすでに終了したし、このオンラインイベントも今日で終えて、ようやく安堵した。もうすぐ、日本へ帰る。元々、今回の渡航はこの2つの目的を達成したら帰るつもりでいた。24日がクラリスの誕生日だから、それを一緒に祝って帰るのだ。色んなことがあって大変ではあったが、また1つ困難を乗り越えて成長出来た気もする。

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オンラインイベントのポスター。

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最後にオーディエンスの方々とスクリーンショット