英語を教える身として、自分の立場で考えてみた。英語初心者に、place of departure「出発地」と言っても伝わらない。それよりも、Where did you come from?「どこから来ましたか?」と聞く方が分かりやすい。同様に、purpose of your visit「渡航目的」と言っても伝わらないから、Why did you come to Japan?「なぜ日本に来たのですか?」と聞く方が分かりやすい。
夕方5時を過ぎた頃に、パーティーが始まった。クラリスのお兄さんたちもやって来た。食事を盛り付けたり、飲み物をついだりして、パーティーが始まった。クラリスは、お姉さんに作ってもらった新作のワンピースを着ている。ピザは、クラリスが頼んで、お兄さんたちが取りに行ってくれたようだ。クラリスが楽しみにしていたピザだ。ベナンのピザはどんな感じなのか、私も楽しみにしていた。箱を見ると、日本のと変わらない厚紙で作られたものだ。L サイズくらいありそうだ。楽しみにして開けると、驚いた。L サイズの箱に、入っていたピザは S サイズより小さいものであった。そして、バイクで運ばれてゆさゆさと揺られたからだろうか。ピザの具が、一方向に偏っていた。更に、丸いピザを想定していたのだが、とても丸いとは言えなかった。
2時間ほどで、パーティーはお開きとなった。特にしんみりすることもなく、楽しく終えた。皆が帰った後、私は出発の準備を始めた。今回のフライトプランでは、往路と同様エールフランスを使ってフランスまで行き、フランスから日本に戻ってくる。27日の朝に成田に着くはずだ。シャワーを済ませている間に、クラリスが呼んでくれたタクシーが到着した。いよいよ出発のとき。助手席に座ったクラリスが、前を向きながら、お別れの言葉を口にした。クラファンを始めて、2人で CHILDREN EDUC を立ち上げて、プロジェクト開始まで色々と作戦を練って、コロナが私の滞在を大いに邪魔をするというまさかの出来事にも遭遇して、そして今がある。喧嘩もいっぱいしたし、正直私もメンタル的に色々ときつかった。しかし、今日この日を迎えてみると、やっぱり来て良かったと思うし、プロジェクトが成功だったことが何より良かった。コロンが収束するまで、というか、金銭的にもこの1年はベナンには渡れないだろう。色々あって、大変ではあったが、私の人生を大きく変えてくれたクラリスとベナンには感謝している。
夏に、以前ベナンで青年海外協力隊員として任務していた人からベナンのことや CHILDREN EDUC のことを話してくれないかと言われていたのだ。ちょうど、もうすぐベナンに行くから、クラリスと一緒に出たいと申し出たのだ。プロジェクトが7日に終わるので、その後に開催出来るよう設定してもらったのだ。それが今日である。
9時過ぎに、いよいよ始まった。自分たちの自己紹介を済ませ、いよいよクラリスのプレゼンが始まった。基本的なベナンの地理情報や統計情報などの後に、ベナンが抱えている問題点なども述べた。たくさんあるが、時間も限られているので今日は教育問題や女性の権利、水へのアクセスに絞った。この Blog でも度々触れてきた話題である。