新着情報と「新着情報 ~Part2~」とメッセージインタビューとベナンでの結婚とアフリカ布

読者の皆様
 
 
 連日のお知らせで恐縮ではございますが、10月25日(金)より、私とクラリスの共同プロジェクトとしてクラウドファンディングを始めております。
 経済的な理由で学校に通うことが出来ない子どもたちを支援しようと思っています。ご支援、ご協力を何卒よろしくお願いいたします。リンクを貼りますので、ぜひお読みください。また、以下のサイト内の「新着情報」というところを更新しておりますので、ご興味があればどうぞそちらも合わせて読んでいただけますと幸いです。「とある NGO を見学して ~Part2~」というタイトルでございます。
 
 
 さらに、私が昨年12月にベナンに渡った際に、色々お世話をしてくださった NPO 法人 AYINA (アイーナ)が、今回のクラウドファンディングに関して私のメッセージインタビューを掲載してくださいました。ご興味があれば、どうぞこちらもお気軽にご覧ください。
 
 
 募金にあたって、ネットでのご支援にご不安やご心配な点がある方は、代理でのご支援も可能でございます。以下のアドレスが迷惑メールに振り分けられないように設定をして頂いた上で、一度私に直接ご連絡を頂ければと思います。
 
maki.kurashina.moominvalley【アットマーク】gmail.com
 
 そして、11月3日(月)日本時間午前4時00分の時点で、目標金額の82%まで到達しております!!皆様、本当に本当にありがとうございます。
 毎度毎度、ご支援だけでなく、励ましのお言葉も本当にありがとうございます。私と直接面識が無い方からもご支援や応援のお言葉を頂戴して、日々感動しております。LINE のタイムラインでもお知らせをしたところ、かつての私の教え子からも励ましの言葉をもらったり、他の SNS で拡散してくれたりなど、私を応援してくれていることが分かり、嬉しく思っております。相変わらず元気そうだな、と思う一方で、少し話していない間に喋り方が大人っぽくなっていたり、色々な近況を聞く中で英語を頑張っていることを知り、教え子たちの成長もまた嬉しく感じております。
 また、かつて勤めていた学校でお世話になった先生方からもたくさんご支援をいただいたり、応援のお言葉をいただきました。本当に自分は良い職場にいたのだと改めて分かりました。
 11月25日までは、予定通り募金を続けさせていただきます。もし、目標金額の43万円を超えた場合は、さらに多くの子どもたちを学校に行かせることが出来ます。
 皆様、どうぞ引き続き、ご支援、ご協力をお願いいたします。
台風や大雨などで被害にあわれている方もいらっしゃる中でのお願いとなり、心苦しさも感じております。また、学校関係にお勤めの方は、文化祭などの行事シーズンと重なりました。色々とタイミングが悪く、申し訳ありません。
 
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 11月3日(日)、昨日クラリスが珍しく早く帰って来たため、久しぶりに夜じっくりと話をした。その結果、2人とも朝までぐっすりと眠っていた。
 何を話していたかというと、ベナンと日本での結婚のことである。私は、1月に友達の結婚式に呼ばれている。運よく一時帰国のタイミングと重なったため、出席することも決まっている。そしてそのときに、アフリカンドレスで出席をしようと思っているのだ。あくまでも日本で挙げる、日本人の友達の結婚式であるため、その場に応じたドレスを着るつもりであるが。そのドレスをこっちで作ってもらおうと思っているのだ。ベナンでは、布を買ってテイラーさんに服をオーダーメイドで作ってもらうことは普通のことである。クラリスもよく作ってもらっている。
 クラリスのお姉さんは、ヘアドレッサーだけでなく、テイラーさんでもあるため、ドレスの作成も依頼出来るそうだ。私はぜひクラリスのお姉さんに1着作っていただきたいと常々思っていたため、今回ドレスを依頼することにした。そのデザインをクラリスと一緒に考えていたのだ。グーグル画像検索で、2人とも気に入ったデザインがあったため、あっさりとデザインは決まった。クラリスは自分が着るわけでもないのに、自分がそのドレスを着たときのことを想像していた。
 モデルが着ていたそのデザインのドレスは赤色であり、妙に赤が魅力的に見えた。赤の布を買う必要が出来た。そしてその布を日曜日に買いに行こうとも話していた。
 デザインがあっさり決まった後、ベナンと日本の結婚式の話になった。まずクラリスは、なぜか、
 
    "Let's have our wedding ceremony in the same year."
 
と言った。どうして同じ年に挙げる必要があるのかは分からないが。ベナンでは、どのように結婚が決まるのかを聞いてみた。すると、カップルはまず最低でも1年〜2年交際をして、結婚の意思が固まったら、双方の家に挨拶に行き、許可をもらうのだそうだ。そこまでは日本でも大体一緒である。しかし、私個人はと言うと、別に交際の期間なんてそんな1年も2年もかけなくも、と思っている。したいと思えば1週間でも良いと思っている。クラリスは大層驚いていた。しかし、あくまでも私の意見としては1年以上交際に時間をかけると、かえって相手の嫌なところが見えてしまう気がするのだ。従って、交際期間が長いからといって結婚に踏み切れるとも限らないと思っている。
 ベナンでは、双方どちらかの親が結婚に反対した時点で、そのカップルは決して結ばれないそうだ。親や親族の同意を持って初めて結婚という形になるのだそうだ。それもまた、日本の、というか私個人の意見とは大きく異なり、クラリスを大いに驚かせた。日本では、親の反対を押し切って結婚した、というのはまあまあよく聞く。私の両親は、おそらく私が選んだ人ならば誰であってもきっと認めてくれる(多分)。しかし、万が一相手の親に気に入られなかったとしても、相手がそれでも私を選んでくれるのならば私は喜んで結婚したい。
 クラリスに、その理由を聞かれた。相手の親に気に入られなかったら不幸せではないのか、と。私が『相手の親は私の家族ではないからどうでもいい。』と答えると、おったまげていた。ベナンと日本(というか私)では、家族観が大きく異なるのだ。
 無事に結婚が決まると、双方の親がそのカップルに贈り物をするのだそうだ。『贈り物…?』と興味を持って聞くと、大抵は、お酒や飲み物、さらにお皿などの新婚生活に必要なものらしい。『酒や皿なんぞ要らないので、食べ物はもらえないの?』と聞くと、お祝い事の贈り物としてはあまり一般的ではないそうだ。この時点で、ベナン人との結婚は諦めた。
 さらに、ベナンでは妻が夫のために料理をしたり掃除をしたり洗濯することは当たり前だそうだ。日本でもそう考える人は多いが、私は『当たり前と思ってもらっちゃ困る。』と答えると、クラリスは爆笑していた。私は、たまたま料理も掃除も洗濯も好きだから、家事は喜んでやる。しかし、別に夫のためにとは微塵も思っていない。料理は私のストレス発散の方法の1つだから、むしろやらないとイライラする。1人では外食もあまりしないので、自分の分ならば楽しく料理をしている。しかも、こう見えて健康志向なため、意外とバランスを考えて食材選びもする。掃除と洗濯に関しては、夫にいい加減にやられる方がストレスが溜まるし、『これなら自分でやれば良かった。』という有様でやられると面倒臭いし、かと言って夫に『こういう風にやってね。』と指示するのも面倒臭い。だから最初から自分でやった方が良いからやるのである。クラリスはこの辺りから、頭を抱えていた。
 
    "I have to change your mind..."
 
と言っていたが、残念ながら変わらないだろう。
 ベナンでは一夫多妻制の家庭が多く、夫が強大な力を持っている。第2夫人が夫に『どこに行くの?』や『他に女がいるのか?』など言おうものなら、平手打ちされることもあるそうだ。カップルによっては、食べ物をもらうために夫に乞わなければいけないこともあるそうだ。全くナンセンスである。もうこの時点で、ベナン人との結婚は完全に諦めた。クラリスは、私がもしベナン人と結婚したら『マキにそれが出来るのか…?』とさっきから頭を抱えているのだ。どうして私はベナン人と結婚することになっているのかは分からないが。
 私があっさりと、
 
    "I can't. I don't want to marry a Beninese man."
 
と言うと、
 
    "But you have to get married someday in the future."
 
と言われた。またここも根本的にクラリスの考えと異なるのだ。個人的には結婚は1つのオプションだと思っているので、したいと思えばするが、したいと思う人がいなければしなくて良いと思っている。と言うと、
 
    "NOOO!! Someday you will marry a Beninese man!"
 
と言われた。だからどうして私はベナン人と結婚することになっているのだ。第一、こっちが料理をするのになぜ食べ物を乞わなければならないのだ。全く理にかなっていない。しかも、私は自分で稼いだお金で買うつもりだ。もっと言うならば、私は私のために料理をするのであって、夫のために作るつもりは1ミリもない。多めに作るので、食べたかったらどうぞ、というスタンスである。冷たい妻、と思われるかもしれないが、だからと言って、『作ってやったぜ。』とも思っていない。あくまでも自分が作りたいから作っているだけである。個人的にはこう思っているからこそ、夫が急な仕事やら宴会やらでご飯が要らなくなったときに、『せっかく作ったのに!キィー!』とは全く思わない。
 さらにクラリスを大爆笑させたのは、私が、
 
    "If possible, I want to live separately."
 
と言ったときである。私は結婚しようが何だろうが、自分の人生が一番大事なので、年がら年中夫といる必要は無いと思っている。子どもがいなければ、夫婦それぞれ自分の家があっても良いと思っている。同じ家に住むならば、少なくとも個室を持ちたいし、寝室も分けたい。クラリスはもはや私の話をコントのように聞いていた。そこまで笑うか、というくらい笑っていた。
 
    "Why!? He is your husband! You don't feel lonely?"
 
と聞かれたが、相手が自分のことを想っていて、かつ自分も相手を想っているという確信があるならば、別に物理的に一緒にいなくても特に寂しさは無い。どちらかというと、少し距離がある方がちょうど良いと思っている。仕事帰りで疲れて帰ってきたクラリスは完全に笑い疲れていた。
 
    "We are totally different..."
 
 と言っていたが、そうだろうなと思う。日本ですらこの考えに共感してくれる人はそういないのだ。まあ、共感してほしいともそこまで思っていないが。
 昨夜はこんな話で遅くまで盛り上がった。故に朝までぐっすり眠った。そして今日、クラリスが仕事から帰ってきたのが昼過ぎで、そこから一緒に昨夜話した赤い布を買いに行くことにした。幸い、家から徒歩30秒のところに布を売ってくれる家があり、クラリスとも親しい人なので、その人のところで買うことにした。しかも、クラリスがちょうど、前から目をつけていた赤い布があったそうで、いつか買うためにキープしてもらっていたのだそうだ。昨夜一緒に選んだデザインのドレスの色がたまたま赤だったため、本当にタイミングが良い。他にもいくつか布を見せてもらい、どれも良い布で目移りしてしまった。私が他の布に浮気しそうになるたびに、クラリスは首を横に振って却下し続けた。そして、クラリスがキープしてもらっていた赤い布を見たとき、まさしく『これだ。』と思った。ド派手ではないが、華やかさもあり、フォーマル感もある。結婚式に良いと思った。基本的に布は6メートルで売っており、よほど凝ったデザインでない限り、1枚の布で大体2着作ることが出来る。クラリスは昨夜一緒にデザインを選んでいたときに、そのデザインをえらく気に入っていた。日頃からお世話になっているクラリスのために、この布を2人でシェアして同じドレスをお姉さんに作ってもらおうと提案すると、クラリスはとても喜んでいた。もちろん布代は私が払った。さらにクラリスは、お店の人にこの布と同じ模様の黒バージョンがあることを聞き、見せてもらうとクラリスは非常に気に入り、結局黒も買うことにした。お店の人が、2枚布を買うことで、1枚の布の値段を下げてくれたのだ。外国人の私が布を気に入ったことが嬉しかったようで、値段を下げてくれたとのことだ。クラリスは非常に感激しており、『今後布を買いに行くときは必ずマキを連れて行く。』と宣言をしていた。
 本当はその布の写真を載せたいと思ったが、作ってもらって着た状態で載せることにする。その結果、結婚する友達に却下されてしまったら、そのときに代案を考えることにする。