教科書と制服の布購入 

 9月17日(木)、今日は朝から教科書と制服用の布が届いた。ベナン人の朝は早い。クラリスも寝ることがとても好きだというが、朝7時くらいから平気で予定を入れている。教科書と制服用の布も、昨日のようにデリバリーサービスを使って運んでもらうことにした。

 今回の配達人は女性だったからだろうか、クラリスは彼女を家に招き入れた。クラリスは、よほど信頼していない限り、男性を家に入れない。私が朝起きると、早くも配達人の女性はすでに来ていて、クラリスは梱包を解いていた。
 見ると、教科書とベナンで見慣れた色の布が入っていた。ベナンの公立学校では、ベージュというかカーキというか、薄い茶色の制服を着ている。女の子はワンピースで、男の子はシャツと短パンだ。クラリス曰く、通常は親が布を買って、自分でテイラーに制作を依頼するのだそうだ。今回は、私たちは布を買うまでを負担して、その後は採寸などもあるので、親に任せることにした。制服を作ってもらうには、1500セファくらいかかるそうだ。クラリス曰く、それくらいなら親にも負担が出来るそうだ。

f:id:MakiBenin:20200919231953j:plain

制服の布。

f:id:MakiBenin:20200919002557j:plain

広げて見るとこれくらい。
 教科書は、フランス語と算数を学ぶ用のものだ。ベナンでは、公用語であるフランス語を学校教育で習うのだ。公用語を学校で学ぶということは、すなわち学校に行っていない子どもは公用語を知らないまま大人になるということだ。この国で生きていくのに、公用語を知らないという現実は、相当過酷だと思う。お店や家族・友達同士では現地語であるフォン語を使うようだが、政府関連の建物で、あるいは偉い人と話す際は、フランス語で話すそうだ。フランス語を知らないということは、人間関係も相当絞られてしまう。つまり、この教科書が子どもたちの世界を広げる役割を果たすということだ。
 先日教材を買ったときにも思ったのだが、文房具やスクールバッグは、外国製品だ。ベナン人がベナンの学校で使うものだから、これらが全て現地で生産出来たら、と思った。

f:id:MakiBenin:20200919002659j:plain

左がフランス語の教科書で右が算数の教科書。