ベナン料理ホームパーティーとベナンの冬服

 12月14日(土)、今日は学生のときからの友達 F を家に招くことになっている。F もまた、クラファンの支援者である。

    F がベナンに興味を持ってくれたので、うちに招いてベナン料理を披露することになった。この一時帰国中に一人暮らしをしていた家をいよいよ引き払うことにしたので、引越しをする前に出来るだけ多くの人を招いて、この家にお礼をし、別れを告げたいのだ。
 ところで今日私は、F にベナンぽさをなるべく披露するべく、ベナンの布で作った服を着ている。布はベナンのものだが、作成自体は日本人の職人さんに依頼した。だから厳密に言うと、「ベナン服」ではない。しかも夏服として作ってもらったので半袖だから、上からカーディガンを着ている。言わば、「ベナンの冬服」である。これはこれで良いのではないかと自分では思っている。

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紫にキリンというものすごい配色だが、私はだいぶ気に入っている。
 レシピは、私がベナン料理で最も好きな「キャッサバとジャ」にした。ベナンから、キャッサバ粉を持って帰ったので、これを使った料理をしようと決めたのだ。日本では手に入りにくいし、現地で買った方が圧倒的に安い。味付けに使う粉やスパイスもベナンから持って帰っておいた。その他の野菜は日本で手に入る。
 キャッサバはベナン人にとって主食として用いられる。食感はお餅のようだ。熱湯とトマト缶の中にキャッサバ粉を入れて混ぜ、塩で味付けをするだけだ。混ぜるときは素早く、固まらないように混ぜ続けることがポイントである。手を止めてしまうと焦げるしダマが出来てしまう。ある程度硬くなって食べやすくなったら、素早く火を止め、お皿に盛る。と、偉そうにポイントを言ったが、私はこういう「手を止めずに」というところが苦手で、ついつい休憩したくなる。従って、このキャッサバ作りは F にやってもらった。
 ジャは、玉ねぎとピーマンとトマトと生姜と白身魚を細かく刻んで炒め、コンソメとスパイスと塩コショウで味付けをしたものだ。玉ねぎはベナンでよく見かける赤紫玉ねぎにした。ベナン人は野菜をペースト状にするが、私は食感を楽しみたい派なので、細かく刻むだけにした。ベナン人はさらにここに唐辛子を大量に投入するが、私も F も辛い料理にそこまで耐性のなく、好まないので、唐辛子は入れていない。
 ベナン料理の良いところは複雑な工程なしに、あっさりと調理が済むところだ。悪いところは、とにかく辛いのと油が多いところだ。そこは日本人向けにアレンジをして、辛さも油も控えた。
 キャッサバに入れたトマト缶が多過ぎて、酸味が強くなってしまったが、食べられないことはない。見た目はまあまあだ。この後、F がお腹を壊していないことを祈っている。

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右がキャッサバで、左がジャ。

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食後に、ベナン産のクッキーとハイビスカスティー
 F は、クラファンの支援をしてくれただけでなく、私が将来的にベナンの子どもたちに英語を教える際に使えるように、と英語の本までくれた。この本、私も早速見てみたが、各国のことが英語で書かれていて、子どもたち向けに可愛い絵も入っていて、読み応えがしっかりとある。英語が読めなくても、絵や図などで理解を深められるようにもなっている。実は F が帰った後、私はこの本を一人で読み耽っていた。大人でも十分楽しめる。

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F にもらった本。
 また、F も国際協力という分野に興味があったそうで、日本からでも出来ることを探してくれていた。現場にいる人だけが国際協力をしているわけではないということを改めて教えてくれた。支援者の力はなんと大きいことか。F のように日本からの支援があってこそ、私がベナンで頑張れるのだ。

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F を駅まで見送りに。コートから覗くこのベナン布は、さすがに道ゆく人に二度見された。